2012-01-01から1年間の記事一覧

[交通流通][事件事故] 海難(3)−6 大型貨物船遭難ボリバア丸31名遭難とヒューマンエラー

福島原発事故原因が国会事故調の発表で人為的過失と断定され、大きな問題を示唆しておりますが、今日の急激な技術革新に潜むヒューマンエラーは常に潜在しており、今回の話も福島原発事故原因と共有部分が在るかも知れません。 冬季の日本列島東方海上は季節…

[人物][事件事故]  福島原発事故と管元総理

7月5日の国会事故調査委員会の黒川清委員長の発表で福島原発事故原因は人的過失と断定する発表がありました。 原子力発電という先端技術に対し一般人では理解が難しいのですが、これの調査、安全、設計、設置、の段階から実働に至る、組織、教育、応急、緊…

[地域] 東海道品川宿(6-6)歩行新宿、品川神社と東京サウスゲート計画の進捗。

東京サウスゲート計画、下水道局浄水池空間有効利用1号NTT都市開発ビル工事 お江戸日本橋から品川宿に入りますと旧街道を歩行新宿(かちしんしゅく)と呼ばれます。 本来品川宿は目黒川を挟んで北品川、南品川とされ、更に江戸寄りに新宿が認められ三箇…

[寺社]  東海道品川宿(6-5) 南北の天王さま 荏原神社、品川神社。

大井から旧東海道品川宿を歩きましたが、街道筋は雑然とした昔の面影を残す商店街が続きますが、街道の山側へは無数の路地が残り、奥にはお寺があり懐かしげな民家の雰囲気も楽しめます。 時間をかけて路地を出たり入ったりするのが、品川宿散策のコツかも知…

[社寺][将軍家]  東海道品川(6-4) 東海禅寺 禁中並公家法度の断罪沢庵和尚

徳川家康公制定の二大法度、武家諸法度と禁中並公家法度は天皇によらない日本国統治の不磨の大典と言えるかも知れません。 上)東海禅寺境内 下)東海寺大山墓地 鉄道の父井上勝 現在日本国は、すでに幕藩体制と武士の時代ではありませんから武士法度は措く…

[人物][寺社][幕末]  東海道品川(6-3)海晏寺 岩倉具視の危い塋域

品川海晏寺(かいあんじ)は江戸時代は紅葉の名所といわれたお寺さんですが、広い境内は大井の丘陵の裾の部分で、お江戸の昔、秋の景観は紅葉山のようだったのでしょう。 今は墓地が最上部分に達し、そこに岩倉具視と松平春嶽の塋域があります。 不思議な事…

[歴史][地域]  東海道品川(6-2) 歴史回顧のできる場所

大森海岸から品川宿を目指して歩く2回目になります。 初めになぜ、歴史回顧の地なのか?、主要な概要から…… 孝明天皇に手を掛けた稀代の大罪か?、尊王公家岩倉具視の秘められた塋域「海晏寺」 ……将軍慶喜の大政奉還後、最後まで岩倉具視、大久保利通に対抗…

[歴史][地域]  東海道(6-1) 鈴ケ森刑場と大森海岸

東京近辺も梅雨いり間近か、今年の春は短く荒れ模様の季節でした。 原子力発電に関わる騒ぎも止みそうにありません。 また、忘れてならない地球温暖化の弊害も深刻なのですが。… このブログもお江戸の下町やら川向こうに偏重していたので、今回は東海道を大…

[地域][風俗] 本郷 根津界隈(2)−2 根津遊郭と東京帝国大学

宝永三年(1706)五代将軍綱吉の時代の根津権現社建立以来の岡場所が明治に入り江戸四宿並みの公許遊郭になりますが、明治19年(1886)に東京帝国大学が発足します。大学と遊郭が上と下の関係…丘下根津の遊里は至近の場所柄です。 と云う事で、大…

[寺社][風俗] 本郷 根津界隈(1)−2 根津権現社と根津遊郭

昔から年寄りの一癖に「意地悪じいさん」などと云われる方が居りました。私も真似をする訳ではありませんが、本郷湯島から根津を歩いて見ますと若いお方に馴染みのない、懐かしい歌を思い出しましたので、自分勝手にロマンを楽しみます。 先ずは本郷湯島とく…

[事件事故] 鉄道大事故 (2)−2 CIA本郷岩崎邸と国鉄三大ミステリー事故秘話

旧跡本郷岩崎邸は不忍池を挟んで上野の山の対岸に在った越後高田藩江戸屋敷跡を岩崎家当主弥太郎が購入、明治十八年にこの地で生涯を終えております。その後長男の久弥により明治二十九年に現存の洋館を含む広大な屋敷を建築して敗戦後のアメリカ占領軍接収…

[地域][事件事故]  再び福島原発事故とヒューマンエラー

最近の気象の変化による自然災害は世界的にも激増し、今後も大きな災害を伴なって顕著になる方向と思へます。 太平洋上のリーフに存在する小さな国々の水没が現実問題になっており、地球温暖化の弊害は間近かな10年、100年単位で地球環境の激変を示唆し…

[人物][歴史][地域]  渋沢栄一(5)−5 王子飛鳥山

飛鳥山と云えば「花見の仇討ち」とくれば結構な落語好きのお方様でしょう。王子駅裏の音無渓谷にある卵焼きで名を売った料理屋を舞台に「王子の狐」の噺も、これまた落語の傑作かと思います。先ずは落語でリラックス、…… 関八州稲荷の総社王子稲荷神社と音無…

[人物][歴史]渋沢栄一(4)−5 実業社会へ、大蔵官僚辞職の顛末(2017 02 20 訂正部分あり)

前回に続き、…大蔵省出仕後、日本の近代銀行業務発足の端緒となる大きな仕事を手掛ける事になりました。 おりしも廃藩置県が実施され統一国家としての行政の諸問題が発生し特に通貨の門題は徳川時代の貨幣から維新の過度期に太政官札(新政府発行)を初め各…

[人物][歴史]  渋沢栄一(3)−5 新政府出仕と従兄弟達の彰義隊始末

引き続き、幕末明治時代の乱世に一農民から近代経済を導入実践して日本国の先覚者に上り詰めた人物の幸運とプロセス解明がテーマのシリーズです。 …話が外れますが…最近自民党の憲法改正案なるものが公表されておりますが、そもそも自主憲法などと称して現憲…

[人物][歴史]  渋沢栄一(2)−5 テロリストから幕臣への道

前回は渋沢栄一の出自と百姓を辞める決意に至る経緯を自叙伝から読み取りましたが、渋沢家は同族のよしみが強く、栄一の波乱万丈な幕末から明治維新の時代、多くの従兄弟達とも影響しあい、時代に揺れた有為転変は同族の男達個々の人生でも、各々が物語にな…

[人物][将軍家] 渋沢栄一(1)−5 幻の16代将軍徳川昭武と渋沢栄一

何ごとも不透明な時代とは云え、どうやら近頃の世情は『…だろう』とか『…可能性がある』が流行りだして、原発や地震の専門知識を蔑ろに政治家さんが騒がしいようです。 また、最近一斉に地震学者さんが統計学者に変身したのか、地震記録や頻度を持ち出して占…

[地域][将軍家]  幻の将軍徳川昭武と松戸市 

私の感覚では松戸の町に”過ぎたる物が一つある”と云えるのが、千葉県松戸市の戸定邸と云う国指定重要文化財があります。 この建物は15代将軍徳川慶喜の弟、徳川昭武が明治維新後の明治17年(1884)に建て生母秋庭と住んでいた屋敷で、16代将軍に擬…

[地域][歴史]  横須賀事情(4)−9 海上自衛隊の創設期とU.S NAVY

神奈川県の中小都市として軍港の顔をもつ横須賀市が存在いたしますが、地域の展望も現状持続と考えられます。 山がせまったリアス式海岸線に沿う市街の地形的な制約は変わりようなく経済活動の選択肢は殆どないように思えるのです。但し軍港としての経済価値…

[地域][歴史]  横須賀事情(3)−9 海軍遺構と長浦港自衛艦隊

日本国と云う曖昧国家の曖昧組織が自衛隊とされます。 世界有数の防衛予算を必要とする自衛隊は軍隊でもなく交戦権もありません。… 発足以来、昭和30年代は税金泥棒とは自衛隊員の代名詞だったのです。 先頭に立って違憲集団と非難罵倒を集中させていた大…

[地域][歴史]  横須賀事情(2)−9 横須賀帝国海軍の物語

今回は横須賀軍港の象徴駅JR横須賀駅から始めます。往時、この地にアクセスするローカル線として明治22年東海道線大船駅から横須賀線が開業しました。西南戦争の12年後の事ですから如何に重要路線であったかが分ります。 その経緯とは、徳川時代末期、…

[地域][探訪] 横須賀事情(1)−9 横須賀 街の今昔

明治まで三浦半島の一寒村に忽然として西洋式の近代工業が根付き今日の横須賀の街が形成されます。小栗忠順と云う幕臣の不屈の置き土産が横須賀に日本近代工業の源泉を残した産みの親だったのです。 幕末、日米修好条約批准使節の目付けとして渡米した人で、…

[人物][事件事故] 足尾銅山鉱毒事件(3)−3 政治家田中正造と鉱毒事件

既に足尾銅山は閉山されておりますが、過去を見渡しますと、この山の所有者は徳川幕府と古河鉱山会社の二つに大別されます。幕府の207年間に対し古河鉱山は96年と半分にも満たない年月だったのです。…… 明治21年足尾銅山坑内夫。古河市兵衛専属写真師…

[地域] 足尾銅山鉱毒事件 (2)−3 幕府公儀御用山から明治まで

かーちゃん ”おあし”頂だい! 紙芝居が来ると子供が家に駆け込み母親に銭(ぜに)をねだる姿などは昔の東京下町で見慣れた光景でした。 銭(ぜに)を”お足”と呼んだり、何処で覚えたのか”おぜぜ”と云う 言葉も記憶に残っております。 一寸それますが、下町生…

[事件事故] 足尾銅山鉱毒事件 (1)−3 その経緯

前回に引続き、今回は足尾銅山操業の発端から追跡してみます。 明治の御一新で西洋文明を立国、国家経営の道具として、がむしゃらに取り入れた時代でした。軍国主義は例外として一定の近代化の成功は確かでしょう。 しかし私達戦中派にとっては公害という語…

[事件事故][不条理] 福島原発事故(3)−3 足尾鉱毒事件との対比

前回では福島原発事故の影響が社会生活のインフラ、電力供給の不安定化と料金値上の話でした。 今回は明治、平成と100年程の隔たりがありますが、日本国の公害原点とも云われる足尾鉱毒事件から福島放射能汚染の今後の展望をしてみたいと思います。 驚く…

[事件事故][時事] 福島原発事故(2)−3 東京電力料金値上と福島原発事故

毎度の繰言で御座います、お聞き流しくださいまし!。…電気料金値上げ!の話題が賑っております。根源となった今回の震災を反芻する必要があると思うので少し長くなるかも知れません。……千年に一度の激甚地震と云われ、津波の猛威を目の当りに致しました。 …

[人物][風俗]  私娼の生態(3)−3 断腸亭日乗(荷風日記)より その3

最近はTVなどで大阪市長の橋下さんが人気のようです。ま、世間の政治意識とやらも、かの権力にしがみつくだけの管前総理の醜態を目の当りにした危機感の結果でしょうか?、更に滑稽なのは復古調の老人政治家や風任せ議員さん達の抱きつきの様子です。 この人…

[人物][風俗]私娼の生態(2)−3  断腸亭日乗(荷風日記)より その2

永井荷風さんの随筆「伝通院」の一節に…「進む時間は一瞬ごとに追憶の甘さを添えて行く。」とあります。………しかしながら、その感慨の裏腹にどうにも成らなかった社会の不条理、伝統的社会悪に苦しんだ庶民の生活もありました。 人身売買は東北の寒村のお話の…

[人物][風俗]  私娼の生態(1)−3 断腸亭日乗(荷風日記)より その1

御年輩には文学者、文化勲章受章者でもあった、永井荷風さんは周知のお方でしょう。 また、慶応義塾大学の文学部主任教授の教育者、三田文学主宰者の経歴もあり、彼の講義の影響をうけた人材には佐藤春夫、小泉信三、久保田万太郎、松本泰、水上瀧太郎などが…