[地域][事件事故]  再び福島原発事故とヒューマンエラー

最近の気象の変化による自然災害は世界的にも激増し、今後も大きな災害を伴なって顕著になる方向と思へます。 太平洋上のリーフに存在する小さな国々の水没が現実問題になっており、地球温暖化の弊害は間近かな10年、100年単位で地球環境の激変を示唆しております。……
     
                   東北電力女川原子力発電所 photo nekosuki600
CO2を排出しないエネルギー資源として、また何度も起こったオイルショックに対し、原子力に願いを託した象徴が原子力発電でした。が最大のリスク放射線対策は人間の英知によりコントロール出来る段階に達した筈でしたが、ソ連チェルノブイリ原発事故、ソ連北洋の廃棄原子力軍艦の放射能垂れ流し、アメリスリーマイル島原発事故など記憶にあり、原因がすべて人為過失…ヒューマンエラーの歴然とした事例でした。 では福島原発事故はどうなのか? 一年以上経過した今日でも、発電所運転員と管理者の地震津波発生後の時系列に対応処置の解明をしていない?…事故後第一番に調査する、したのが当然、為されている筈です。 なぜ、発表しない、発表させないのか?。……原発推進に関わった政府、東電の責任問題に対する一致した共通点が在ったのです。 即ち、未曾有の自然災害により原発が破壊された!、運転、管理、指導の域を超えた不可抗力とする願望なのでしょう。
政府やマスコミの決定的な矛盾は原発の廃止か、再稼動かの選択肢を示唆し社会、国民の負担を明確にすることです。 
廃止の場合…、1、直ちに原発廃棄する。 2、将来的期限で廃止。
1、この場合、欠落している認識に原発停止とは核燃料の原発貯蔵槽での冷温保存状態を指しますが、全国各地18の原発貯蔵槽に残ります。更なる予期せぬ災害では福島のパタンが無いとは言い切れず保安要員だけでは災害対応が危惧されるでしょう。……次に国民の負担です。原発代替石油燃料、再生可能エネルギー発電のコストで電気料金の高騰は避けられません。さらに廃棄原発保全維持費と原発廃棄工事費、廃棄原子力燃料の保管場所問題、保管方法開発など歳月と膨大な費用は電気料金に加算以外、電力会社の選択肢はありません。 日本原電の廃棄発電所ふげん解体には約26年を予定して撤去作業中です。 
そこで将来、電気料金の更なる高負担を国民に知らせる必要があります。 …また社会問題としては、不安定且つ高騰電気料金と人件費の高負担では製造業は駄目押し的な国外移転となり、景気回復、消費税増税などと整合性がありません。
2、の場合はストレステスト済の原発の順次再稼動では突発的な電気料金の高騰は避けられ建設順に例えば30、40年後に廃炉とすれば、時間的余裕から再生可能発電などの開発研究で低コスト化の目途や廃棄核燃料の保存地や保存方法の進捗する可能性もあり、ソフトランディングで日本社会沈滞を多少は防げるかも知れません。……
原発持続方針ならば、合理的将来像を再構築し、更なる研究開発費の負担が必須です。 ここまで原発存続問題が国民的課題になった以上、合意の形成は欠かせない課題になるでしょう。……
ではストレステスト済みの原発再稼動は大丈夫なのか?…千年に一度などと云われる大地震津波三陸常磐海岸に立地するすべての発電所東日本大震災の被害状況をチエックしてみます。…
先ず、北から……
東北電力 女川原子力発電所
東北電力 仙台火力発電所
東京電力 新仙台火力発電所
東北電力 原ノ町火力発電所
東京電力 福島第一原子力発電所
東京電力 福島第二原子力発電所
東京電力 広野火力発電所
常磐共同火力勿来発電所
日本原子力発電 東海原子力発電所
東京電力常陸那珂火力発電所
鹿島北共同発電所
鹿島南共同発電所
東京電力鹿島火力発電所
水素爆発事故の福島第一の他に女川原発福島第二原発があり、この度の災害ではほぼ同じ被害を受けており、にも関わらず女川原発では被害住民の避難場所となり避難者援助さへ発電所がおこなっております。 福島第二では第一とほぼ同じ被害ですが外部電源の一系統が給電状態と全職員の奮闘でなんとか事故を防ぎました。
他の火力発電所も当然被害がありますが、基本的な発電機、タービンなど主機の耐震保全は確保でき稼動状態になっております。…  福島第一を含む各原発も原子炉、タービン、発電機の耐震性はクリアーしておりますが、福島第一では地震で全滅した外部電源と予備電源ディーゼルと燃料タンクの津波被害で全滅です。 原子炉冷却という重大案件のバックアップ機能は当たり前です。二束三文のお金で調達できる、予備電源車、予備電源ケーブル、水タンク車、予備ホースは当然備蓄済だったでしょう。…さらに気が付くのは外部電源が3系統に分けてましたが、地震で全滅の可能性は当然明確な理屈ですが。……3月11日14時46分地震発生、翌3月12日15時36分水素爆発と地震から25時間の間は放射線値上昇もなく構内作業環境は確保されていたと考えられます。 補注)一号機建屋内は津波到来以前に放射線量上昇が観測された(東電言明)………
くどい様ですが、自己保身の策謀か?、東電の小出し発表の虚実と運転員の事故対応から始めて発電所所長の判断指揮に至るまで検証すれば、ヒューマンエラーと云える設計ミス、原子炉運転の知識教育の不備、所長の指揮不適切を検証し、結果……水素爆発に関わるヒューマンエラーなしと判断されれば、将来、地震国日本で原発存続の否定的判断が歴然化するでしょう。

注)当人には専門知識はもとより無く、特別な情報源も存在しないブログです。悪しからず御了承ください。