2011-01-01から1年間の記事一覧

[天皇公家] 皇室天皇家(2)−3 天皇家後宮事情と現代女官 

前回に続きます。天皇家の詳細は敗戦まで政府の厳しい秘匿によって、その真実は将に藪の中。下手に突けば手が後ろに回ったものです。神国日本は現人神(あらひとがみ)の天皇を国の主権者として戴く事が明治以来、大日本帝国建国の根幹だったのですから…。 …

[天皇公家] 皇室天皇家(1)−3 宮内庁長官羽毛田氏はパンドラの箱を開けたのか。 

日中戦争、太平洋戦争と戦争に明け暮れした日本国も昭和20年の敗戦を転機に平和国家、民主主義国に変貌しました。まさに国民の努力が結実して世界の先進国の地位にあります。 昭和天皇は、神国日本の起こした世界戦争の責任を辛うじて免れ、詔勅により、自…

[事件事故][地域] 福島原発事故(1)−3 原発事故とヒューマンエラー

雨が降れば天気は悪い、寒波が来れば冬に為ったと分っているのですが、やはり寒さには閉口します。…… 3月11日の東日本大震災から早くも9ヶ月、遅々として進まないのが福島原発の放射能汚染対策です。 震災当日福島原発の現場管理者、運転者の行動と炉心…

[風俗] 遊郭 赤線 青線(6)−12 玉の井案内 向島と濹東綺譚

東京スカイツリーも来年5月22日の開業予定の整備に向けて余念がありません。 すでに、業平橋駅界隈は待ちあぐねた人々が一目見ようと賑い、煙の様に高いところが、お好きな方が多いようです。 上)スカイツリー東武鉄道貨物ヤード時代 下)スカイツリー起…

[風俗] 遊郭 赤線 青線(5)−12 玉の井案内 私娼街の魅力 山本嘉次郎さんとエノケン

前回の続きですが、東武電車の玉の井駅が東向島駅と改称され, かの寺島町も地図上から消え去ったのですが、…そもそも玉の井と称する町名は存在したのか? 郡部出身の方には馴染みの、大きな村を更に大字、字と地域を分類しておりましたが、明治時代、当地は…

[風俗] 遊郭 赤線 青線(4)−12 玉の井案内 夢か現か(うつつか)幻か。

小説濹東綺譚を読んで、ふらふらと玉の井の街に引き寄せられた私ですが、昭和20年の空襲で戦火に焼かれ、現在の街は迷路の小路に建て込んだ只の住宅街です。それでも歩き回るのは町の輪郭と路地など昔のまま残り、脳裡に仕舞い込まれた小説のイメージを追…

[将軍家][寺社] 小江戸川越(2)−2 徳川三代《家康、秀忠、家光》と川越喜多院

明治維新の戊辰戦争のおり、お江戸では彰義隊の上野戦争が勃発、東叡山寛永寺の堂塔伽藍は戦火で焼失します。 広大な跡地は名勝上野公園となり、東京屈指の文化ゾーンとなりました。 現在も公園内には川越喜多院天海僧上の寛永寺開山両大師堂と天海僧正遺髪…

[河川][交通流通][歴史] 小江戸川越(1)−2 川越夜船

《千住節、川越舟歌から》…… ハァー九十九曲りエー仇では越せぬ(アイヨノヨー)通い舟路の三十里(アイヨノヨトキテ夜下りカイ) ハア―押せや押せ押せ エ― 二挺櫓で押せや 押せば千住が 近くなる ハァー舟は千来る万来るなかで 私の待つ舟まだ来ない ハァー…

[地域] 江戸城外堀(5)−5 溜池、虎ノ門。 釣り場、渡し舟、どうどう。

前回よりお話は続きまして、ホテルニュージャパン跡地に建つ、プルデンシャルタワービルのわずか先には山王日枝神社参道の大鳥居が在ります。江戸初期の代表的建造物として国宝の指定を受けていた日枝神社は昭和20年5月、B29の東京空襲で敢なく烏有に帰し…

[地域][人物] 江戸城外堀(4)−5 赤坂周辺。 小泉八雲、朝鮮李王、藤山愛一郎、横井英樹、力道山、二二六事件など。

前回の明治新政府要人奇禍の紀尾井町につきましては、現代では外国要人の宿泊先として有名なホテルニューオオタニの所在地として知られ、御存知の方も多い事と思いますが、町名の由来は紀州(現、赤坂プリンスホテル)、尾張(現、上智大学)、井伊(現、ホ…

[事件事故] 江戸城外堀(3)−5  葛西船の残滓と赤坂紀尾井坂事件簿。

外堀通り、神田川御茶ノ水渓谷沿いを水道橋交差点へまいりますと、いまだに記憶に残るのは!…端(はな)から大変失礼かと存じますが、塵芥、屎尿を船に積込む清掃局作業所河岸の話です。 昭和40年代迄はこの神田川(外堀)は清掃局作業所の集中地帯でした。…

[地域] 江戸城外堀(2)−5 ”東京教育大学廃校の珍事” 湯島界隈

前回に引き続き、お江戸の茗渓”御茶ノ水渓谷”に由緒のある教育学問の施設など調べてみます。 因みに”茗”とはお茶の雅称だそうで、御茶ノ水渓谷→茗渓と呼んでいたのでしょう。…… 先ずは現代でも有名な聖橋の孔子廟です。犬公方こと五代将軍徳川綱吉は元禄三年…

[地域] 江戸城外堀 (1)−5 ”柳橋から新橋へ” 

先ず、今回の江戸城外堀の概要から…隅田川柳橋の神田川河口から辿りまして浅草橋、和泉橋、万世橋、昌平橋、聖橋までが今回の話です。その後、水道橋、飯田橋、ここで神田川とは別れまして、神楽坂下、市ヶ谷、四ツ谷見付、赤坂見付、ここからは外堀通りで溜…

[地域][歴史]  今は昔、お江戸の繁華街”両国”

「それつけ、やれつけ」とか「銀猫、金猫」で有名なお江戸の繁華街東両国はいささか危い盛り場でした。両国花火、回向院境内に始った相撲の街でもあり、また、鉄道好きの人には東武鉄道が明治37年には始発駅両国、亀戸間は総武鉄道に乗り入れて現在の東武…

[将軍家] 日光東照宮 (4)−4 徳川家康公の世襲の誤算

中近世日本を支配した武家政治徳川幕府が潰え去ってから144年になります。 曲がりなりにも二百七、八十年、15代に亙る世襲将軍家でありましたが、家康、秀忠、家光の初期三代の隆盛をピークに、あとはお世継ぎにエネルギーを費やすばかりで衰退して往き…

[事件事故] 海難(6)−6 ”京浜運河の第一宗像丸海難事故” 或るヒューマンエラー

お彼岸か!、なにか季節感がたりないな〜、オハギでも買って喰うか…… さて、東日本大震災に付随した東電福島第一原子力発電所の爆発事故災害は国内事情では済まされず、その影響は世界に波及してしまいました。 原発設計段階での地震、津波の知識不足か、故…

[河川][地域] 利根川の東遷事業(4)−4 江戸川、利根川 お江戸の遺産

昔は残暑お見舞いなどと葉書を書いたものでしたが…、このところの暑さにはお手上げ!、高齢者は自分で自分にお見舞いしなくてはなりません。…… 今回は川のお話になりますが、日本一の関東平野に位置する東京近辺には大河川が集中して流れております。 と云う…

[地域][歴史]  みなと横浜変遷記

海運を含む物流を現代ではロジステイックと云う様でして、学問の分野でも独立して、日本発の世界標準にジャストインタイムなどと在庫を置かない有名なシステムがあります。必然的に一時代前の物流手段は総て規格外の不必要なものとしてほぼ壊滅しました。 当…

[人物][歴史] 崇源院お江与の方 (7)−7 春日局に係わる噂話

歴史は創られるものと相場は決まっておりますが、江戸国学者や明治政府の行った神国日本への歴史改ざんは日本国民に大きな被害、戦火、原子爆弾、敗戦、飢餓のどん底生活をもたらしました。国家の行う歴史改ざんは犯罪と云えるかも知れません。 さらに、思想…

[世情][昭和]  昭和のスラング世代 旦那、シーサン、アンポンタン

”秋きぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる”と古い歌がありますが、夜分の気温は、どうにか秋が近いのを知らせてくれております。…… さて、今の若い方の使うスラングは私達の年代は付いて行けない趣きがありますが、今でも通用する「ヤ…

[風俗] 遊郭 赤線 青線(3)−12 現代異端ストリートガール(街娼)考

突然、なにやら変なテーマで書き込みますが、実は私にとって全く理解できない事件…平成9年に渋谷区円山で起きた東電OL殺人事件でした。 それとテレビタレントの元衆議院議員立候補者であった野村沙知代の渡世術ですが、共ににTV、新聞、雑誌等で既に周…

[人物][歴史] 太平記の世界 (2)−2 足利尊氏武蔵野合戦始末。

最近はもう云いたくもない、聞きたくも無い話に”欠管総理”の去就と、二年続きの暑さです。熱暑も日暮れて夕涼み、などと昔の風情さえ消え失せました。…と云うわけで、エアコンを頼りに戦国絵巻の世界へ。 前回は敗走する足利尊氏が、からくも一命を取りとめ…

[地域][歴史]  太平記の世界 (1)−2 ”足利尊氏と東京浅草”

足利尊氏と云えば太平記の世界ですが、もし東京浅草の要害が無ければ征夷大将軍足利尊氏は新田氏に討たれたか、自害していたかも。東京浅草に中世の武将足利尊氏の生死を分けた古戦場が存在したとは!歴史のロマンを感じます。 隅田川浅草今戸と待乳山 なに…

[交通流通][探訪]  ”海” チープなクルーズはいかが!

今流行のクルージングは豪華客船の旅の事でしょう.。ホテルのようなキャビン、デイナー、パーティーと豪華なホールでの社交を楽しむセレブな世界のようですが、私のお薦めは正反対の驚くべきチープな船旅で潮気を満喫する海好き船好きの願望を目的としたもの…

[寺社] 将軍家霊廟増上寺 (3)−5 江、秀忠墳墓の経緯と増上寺 その3

寛永3年(1626)崇源院お江与の方霊廟建立で始った増上寺徳川将軍霊廟は明治10年(1877)皇女和宮静寛院が逝去、宮内省の手で14代将軍家茂宝塔に並べて葬られる迄の251年間利用された事になります。昭和20年の東京空襲で焼失、昭和33年…

[時事]  国会VS大新聞社、

管首相の浜岡原発即時停止要請に始まり、ストレステスト、とどのつまりが脱原発の発言と矢継ぎ早の放言に国会は為すすべもなく機能しておりません。…私のようなお江戸探索が趣味の人間にとって思い当たったのが、幕末慶応三年まで毎年四月十五日の日光東照宮…

[寺社] 将軍家霊廟増上寺 (2)−5 江、秀忠墳墓の経緯と増上寺 その2

三代将軍家光と大御所さま秀忠が京都二条城に上洛中の寛永3年9月15日お江与の方は江戸城西の丸で亡くなります。遺骸は9月18日増上寺におくられ、程近い麻布我善坊谷で盛大な荼毘に付し増上寺境内に巨大な宝篋印塔を建て胴中に遺骨は葬られました。…人…

[寺社] 将軍家霊廟増上寺 (1)−5 江、秀忠墳墓の経緯と増上寺 その1

増上寺に係わる話しでは、複雑な歴史経緯からも簡単に終らないのが常でございますが、”江”と”秀忠”の眠る場所でもあり今回は取り上げる事にいたしました。 私は最近書くブログのテーマがお寺さんとか人物の生死に係わる話しが多いのを気に留めておりました。…

[幕末][歴史]  小伝馬町牢、小塚原刑場と市ケ谷因獄の実体

驚きました。先日小塚原延命院の首切り地蔵が蓮の台(うてな)を残し忽然と消滅した光景に出逢いました。実は東日本大震災で左腕が落下し倒壊の危険から解体修復工事を始めたのです。花崗岩27個を積み上げ寛保元年(1741)に建立された、このお地蔵様…

[風俗] 遊郭 赤線 青線(9)−12 吉原遊女 投げこみ寺、淨閑寺昨今

新吉原遊郭の遊女の投げ込寺として有名な淨閑寺です。葬られた女性達の生涯は『生まれては苦界、死しては浄閑寺』と悼む心は現代にも語り継がれております。… 淨閑寺参詣で実在した歴史の一端に触れ、境内に眠る女性達には仏様の慈悲と救済をお願いするばか…