[交通流通][探訪]  ”海” チープなクルーズはいかが!

今流行のクルージングは豪華客船の旅の事でしょう.。ホテルのようなキャビン、デイナー、パーティーと豪華なホールでの社交を楽しむセレブな世界のようですが、私のお薦めは正反対の驚くべきチープな船旅で潮気を満喫する海好き船好きの願望を目的としたものです。
     
            
先ず、濃い中身を御紹介いたしましょう。海上から観る大東京の夜景、光り輝く羽田国際空港、京浜工業地帯の風景はちょっと非日常的な感動がある筈です。海景観察の定位置アッパーデッキは風通しがよいので夜風を避けて一眠り、4,5時間もベットにもぐり込んでください。 普通の船舶勤務ですと夜は星空、昼は大海原の単調な生活が始るのですが、この航海はバラエティーに富んだ楽しみが待っております。第一回目の入港地は伊豆大島の岡田港か元町港です。灯台の光芒が未明の空を掃いて行くさまを間近に眺めると入港準備です。本船がバースに直接着岸しますので、コースのとり方や前後進のプロペラの回転、横方向に移動させるサイドスラスターのプロペラ回転など操船の様子がアッパーデッキから良くわかります。着岸間近の定番、船首と船尾からサンドレットをクルクル廻して投げ、係留用のホーサーを送る作業など面白いと思います。乗船下船の人や荷役作業など船上からの観察は楽しいものです。次の入港は利島、新島、式根島神津島と真青な海のうねりの中、着岸作業など興味津々です。後から後から変わる島と港の風景は飽きる事がありません
     
            
もう、お気付きかと思います、東海汽船の大型客船の神津島航路のお話です。…若い時代に船、海にかかわり、未だに憧れる私のウルトラC的な、エッセンスだけの船旅は……終着神津島で再び同じ船で東京竹芝桟橋にとんぼ返りです。前日の23時(夏期以外21時)東京港発、翌日1730には東京港帰着ですから18時間30分のクルージングで、これだけバラエティーに富んだ航海を体験出来る航路は先ず無いと思います。寄港地往復10港以上と大海原を白いウエーキを延々と残し航海する醍醐味を満喫できるのです。
現在、東海汽船伊豆七島航路のメインは高速水中翼船に置き換わっておりますが、水上を観光バス旅行のような味気なさです。私にとって船は単なる移動の手段ではなく、航海する楽しみ、紺碧の海、うねり、砕ける波、潮風、洋上を紅に彩る日出没、夜は満天の星空、ベットで聞く機関の音、大型船の接岸作業など海好き、船好きはやほりオーソドックスなクルージングを選びます。
ではお話の核心、本当にチープなのか?東京、神津島の往復乗船券合計15、100円(通常期料金)です。往路は特2等ベット、復路は2等リクライニング席にしました。往路は夜間出港でもあり、ベットがあれば好きな時に就寝出来、また船上は陸上(おか)と違い案外疲れるものです。船に慣れるまで専用ベットは必須です。帰路は日中の航海ですから島の眺望、入出港、洋上満喫で忙しく、休むのにはリクライニングシートでOKです。夏季など繁忙期を外せば広いリクライニング室は貴方だけのスペースかといぶかる時もあるでしょう。上記2割引の乗船券購入方法はネット予約購入、カード決済です。
但し御婦人御同伴の方にはちょっと御注意! 女性は大体チープはお嫌い、セレブがお好みでしょう、その場合でも特等キャビンなら貴方の面目も立つというもの、ロマンチックな海の体験は御同伴でもチープといえます。豪華客船の旅はシティーホテルが動いているだけのものと、口説いてみてはいかがですか。…
今回の私の購入品はくさやの瓶詰、本当は干物を焼いて食べたいのですが、世の中の平和を乱さない為にも諦めました。私の好物はくじらのベーコンと、くさやの干物ですが色々と問題のある食べ物で悩んでおります。
東海汽船乗船の詳細(繁忙期料金は割高)と伊豆七島の案内は東海汽船のHPで調べてください。