探訪

[将軍家][寺社] 小江戸川越(2)−2 徳川三代《家康、秀忠、家光》と川越喜多院

明治維新の戊辰戦争のおり、お江戸では彰義隊の上野戦争が勃発、東叡山寛永寺の堂塔伽藍は戦火で焼失します。 広大な跡地は名勝上野公園となり、東京屈指の文化ゾーンとなりました。 現在も公園内には川越喜多院天海僧上の寛永寺開山両大師堂と天海僧正遺髪…

[河川][交通流通][歴史] 小江戸川越(1)−2 川越夜船

《千住節、川越舟歌から》…… ハァー九十九曲りエー仇では越せぬ(アイヨノヨー)通い舟路の三十里(アイヨノヨトキテ夜下りカイ) ハア―押せや押せ押せ エ― 二挺櫓で押せや 押せば千住が 近くなる ハァー舟は千来る万来るなかで 私の待つ舟まだ来ない ハァー…

[地域] 江戸城外堀(5)−5 溜池、虎ノ門。 釣り場、渡し舟、どうどう。

前回よりお話は続きまして、ホテルニュージャパン跡地に建つ、プルデンシャルタワービルのわずか先には山王日枝神社参道の大鳥居が在ります。江戸初期の代表的建造物として国宝の指定を受けていた日枝神社は昭和20年5月、B29の東京空襲で敢なく烏有に帰し…

[地域][人物] 江戸城外堀(4)−5 赤坂周辺。 小泉八雲、朝鮮李王、藤山愛一郎、横井英樹、力道山、二二六事件など。

前回の明治新政府要人奇禍の紀尾井町につきましては、現代では外国要人の宿泊先として有名なホテルニューオオタニの所在地として知られ、御存知の方も多い事と思いますが、町名の由来は紀州(現、赤坂プリンスホテル)、尾張(現、上智大学)、井伊(現、ホ…

[事件事故] 江戸城外堀(3)−5  葛西船の残滓と赤坂紀尾井坂事件簿。

外堀通り、神田川御茶ノ水渓谷沿いを水道橋交差点へまいりますと、いまだに記憶に残るのは!…端(はな)から大変失礼かと存じますが、塵芥、屎尿を船に積込む清掃局作業所河岸の話です。 昭和40年代迄はこの神田川(外堀)は清掃局作業所の集中地帯でした。…

[地域] 江戸城外堀(2)−5 ”東京教育大学廃校の珍事” 湯島界隈

前回に引き続き、お江戸の茗渓”御茶ノ水渓谷”に由緒のある教育学問の施設など調べてみます。 因みに”茗”とはお茶の雅称だそうで、御茶ノ水渓谷→茗渓と呼んでいたのでしょう。…… 先ずは現代でも有名な聖橋の孔子廟です。犬公方こと五代将軍徳川綱吉は元禄三年…

[地域] 江戸城外堀 (1)−5 ”柳橋から新橋へ” 

先ず、今回の江戸城外堀の概要から…隅田川柳橋の神田川河口から辿りまして浅草橋、和泉橋、万世橋、昌平橋、聖橋までが今回の話です。その後、水道橋、飯田橋、ここで神田川とは別れまして、神楽坂下、市ヶ谷、四ツ谷見付、赤坂見付、ここからは外堀通りで溜…

[地域][歴史]  今は昔、お江戸の繁華街”両国”

「それつけ、やれつけ」とか「銀猫、金猫」で有名なお江戸の繁華街東両国はいささか危い盛り場でした。両国花火、回向院境内に始った相撲の街でもあり、また、鉄道好きの人には東武鉄道が明治37年には始発駅両国、亀戸間は総武鉄道に乗り入れて現在の東武…

[地域][歴史]  みなと横浜変遷記

海運を含む物流を現代ではロジステイックと云う様でして、学問の分野でも独立して、日本発の世界標準にジャストインタイムなどと在庫を置かない有名なシステムがあります。必然的に一時代前の物流手段は総て規格外の不必要なものとしてほぼ壊滅しました。 当…

[交通流通][探訪]  ”海” チープなクルーズはいかが!

今流行のクルージングは豪華客船の旅の事でしょう.。ホテルのようなキャビン、デイナー、パーティーと豪華なホールでの社交を楽しむセレブな世界のようですが、私のお薦めは正反対の驚くべきチープな船旅で潮気を満喫する海好き船好きの願望を目的としたもの…

[風俗] 遊郭 赤線 青線(7)−12 現代吉原遊郭変遷 ソープ街を歩く

昭和32年売春防止法執行で吉原の紅灯は消えた筈でしたが、現代ではソープランドの都内屈指の地域です。トルコ風呂と称した初期は、どの程度のサービスかは多少は知識も在りましたが、現代のソープの密室の中の事は私には手が負えません。 広重 名所江戸百…

[地域][歴史] お江戸日本橋今昔 (2)−3

江戸幕府制定の五街道の中心点「日本橋」北詰めから日光街道、中山道、奥州街道、甲州街道が始り、南詰めからは東海道となります。 今では橋の北詰め交差点に三越の新館が建てられ流石に三井さんの城下町の感が致します。さらに旧街道の変わり果てた姿?の中…

[地域][歴史]  お江戸日本橋今昔 (1)−3

東京では昔から広大な地域が日本橋と称しております。橋を中心にした概念的な日本橋一帯以外でも、現在地名に日本橋を冠している町は隅田川畔にまで及ぶのです。町名を揚げてみますと、日本橋大伝馬町、日本橋小伝馬町、日本橋兜町、日本橋茅場町から日本橋…

[寺社][地域][歴史]  巣鴨界隈(2)−2 四谷怪談、振袖火事由縁のお寺

被災地の苦労は一向に回復出来ず私達の心も沈滞するばかりです。ましてやf福島原発の対処も深みにはまるばかり、放射能汚染国日本の風聞が世界認識にならない事を願うばかりです。この期に及んで無念なのが政治資質を全く欠く権力指向一本の国家指導者です。…

[地域][世情]  巣鴨界隈(1)−2 おばあちゃんの原宿、地蔵通商店街

変な組み合わせです! 巣鴨界隈には”とげぬき地蔵通り”や四谷怪談と振袖火事に由縁のあるお寺さんが存在します。 先ずはおばあちゃんの原宿と云われる地蔵通りの散策から始まりです。 JR巣鴨駅前の広い道が国道17号線、白山通りを北に歩くと直ぐ左に逸れ…

[探訪][地域][寺社]  向島を歩こう(4)−5 牛島神社の撫で牛談義。

先日の三囲神社から南へ蔵前通りを挟んで牛島神社があります。 この場所は水戸藩小梅別邸跡の一部でしょうか。 当初牛島神社は隅田川畔を更に上流へ、現在の興福寺裏あたりに位置しますが、関東大震災後の隅田川堤防拡張などで、現在地に移転したもので、今…

[探訪][地域][寺社] 向島を歩こう(3)−5  江戸石工文化の魅力。

私は浅草近辺に所要があると、ふらふらと向島に足が向いてしまいます。…何時ものところで、何時もの様に待ってます。と約束を交わした心持になるのが不思議なのです。 お前さんお歳はなんぼにお成りか、と訊ねられると面目ないのですが、実は三囲(みめぐり…

[寺社] 参詣 (3)−3 浅草観音境内とラビランスの探訪。

有為転変、隅田川浅草エリアに世界一のTV塔が出現と今から楽しみにしている向きも多いようで、お江戸の象徴浅草観音境内周辺は昔から歓楽地として色々話題に為った場所です。 遠い昔、四代将軍徳川家綱の時代、すでに浅草花川戸の町奴幡随院長兵衛と旗本奴…

[寺社] 参詣 (2)−3 成田山参詣:人の行く裏に道あり花の山。

年初の初詣といいますと関東屈指のお寺さん、庶民に人気の成田山新勝寺があります。 私も何度かお参りした記憶では、うなぎ料理屋、食堂、旅館、羊羹屋、漬物店、土産屋など建物が懐かしげな雰囲気を参道に醸しておりました。 決まり! 成田山に行こう。… と…

[寺社] 参詣 (1)−3 葛飾柴又帝釈天は東京のイーストエンド

江戸東京の東の果てに江戸川が流れております。…… 師走の半ば、空っ風が吹き抜ける季節に成りますと映画”男はつらいよ”がふと心を過ぎります。妹”さくら”の心配をよそにお兄ちゃんは何処の街を流離っているのやら。! 男はつらいよ”シリーズ第5話望郷篇で川…

[探訪][地域]  向島を歩こう(1)−5 墨田区向島  

前回までにスカイツリー建設地と、その東部、南部の遺構をチェックして見ました。今回は向島の観光資源としての墨田堤周辺です。 東京に唯一残る江戸文化と江戸情緒地帯として、更に整備すれば向島の顔として東京圏の人々からも一層注目される地域になるよう…

[探訪][探訪] 向島を歩こう(5)−5 世界一のスカイツリーと東武鉄道

今回は江戸時代から一転、超現代へ!、お江戸向島に建設中の世界一電波塔の主体事業者東武鉄道の基盤遺構に出現したスカイツリーのお話です。 この近隣地帯はお江戸の視点で見ますと風光明媚な柳島と妙見さまの法性寺、蔵前通りの法恩寺橋界隈は夜鷹の巣窟吉…