[産業][時事]  製造業…この道抜けられます!

製造業の行方は!、…新聞、TV,Web程度のタイトな情報源では所詮考える事が無理なのでしょうか?……、しかし、やはり私こと”お粗末君”には製造業は海運業モデルの後追いしか成長は望めない気がします!。

…戦後日本の象徴とも云える”SONY”と韓国代表”SAMSUNG”を比較してみました。サムスンには世界一企業、ブランド価値、先行投資、技術力、収益などすべてに水を開けられております。 戦後復興期からの経緯を知っていると、なかなか納得が出来ません。特にブランド価値の逆転にはショックさえ受けました。
ソニー全盛と思えた時期、華やかに人気社長が登場してエンタテイメント参入など多角化経営を目指し、マスコミに持て囃されて舞い上がっておりました。
これも所詮は労働コストの将来を先読した選択と思いますが、創業者井深大盛田昭夫氏が築き上げたスピリッツ、先端エレクトロニクス企業文化を蔑ろにした結果の愚策、企業トップの資質が問われる問題でしょう。
同じく労働コストに苦境する自動車工業が、これから目指す製造工場のグローバル化と技術高度化が製造業の生き残り発展する道なのかも知れません。
反面先進諸国の製造業の経緯との比較もあります。…
アメリカGEとWESTINGHOUSEの電気メーカーですが、古くから生きている私にとっては、戦前の家庭用の黒い扇風機とかラジオ、真空管、電子機器、大は国鉄電気機関車に社名のプレートが光っていたのです。また郊外電車や都電のコントローラーとか電気部品などはWESTINGHOUSE製が目に付きました。 
しかし、既に両社とも事業内容は高度技術産業に一変し原子力発電装置、高度医療装置、原動機など先端技術に特化しております。
アメリカの製鉄業、造船業、海運業、家電品、衣類雑貨の不振壊滅は、やはり労働コストの問題が根幹の結果ですが、反面は貴重な経営資源をローテク産業に留めず、ハイテク、コンピューター情報産業にシフトしてスクラップアンドビルドを図ったのか? とにかく、高収益化産業が成功した事例に見えます。
先進国工業の更なる苦難は製造業のハイテク自動化による諸工業の装置産業化です。 途上国と言えどもアッセンブリー工場(ターンキー方式)の導入で製造業起業、工業国化が容易となりました。
先進国としては現地移転工場で技術力、操業ノーハウで競争するのも一策なのか、モデルとしては”スズキ自動車工業”のインド工場の成功があります。
次が技術流出が顕著です。一寸古い話しですが、韓国ポスコ製鉄所、中国上海製鉄所の新日鉄によるアッセンブリーの最新製鉄所の建設協力を思い出します。
ポスコに関しては単一製鉄所として世界一の規模に発展操業し技術水準もトップクラスと云われるのです。
高速鉄道技術も急速に普遍化しております、中国に車両輸出して何年も経っておりませんが、既に中国高速鉄道は世界最高速350キロの営業運転を始めたニュースがあります。
もはや技術大国を自任する日本の先端技術の原子力発電、高速鉄道も世界デビュー前にすでに韓国、中国が手強い競争国として存在するようになりました。
太陽光発電モジュール、EV用電池、なども不透明な環境にあります。……
……製造業の複合的な抜本改革のタイムリミットが今、現在なのでは。!! 
● 世界企業化を目指。 先進技術力と財務体力が在る間に、製品需要地、労働力コストの適地(外国)に工場移転をビジネスライクに考えるべきか?、現在世界企業へ展開進捗中の企業にユニクロ楽天があります。
● スクラップアンドビルド。 国内の労働コストでは現将来共に成立たない労働集約型企業の貴重な経営資源を国内高度先端技術企業、ベンチャーに徐々にシフトして斬新的企業を開発発展させる。 
シフト先として、深海資源開発用機材と操業、宇宙開発機材、旅客機製造、農業解放と自由参入、農業高度化企業化、海洋畜養栽培、エレクロトニクス、情報、コンピュータ開発、先端技術ベンチャー、水処理技術、公害対策技術、観光資源再開発と先端医療開放で外国人客誘致、観光客用カジノ解禁、etc.
まだまだ在る筈ですが急には思いつきません。
ここまで勝手な思い付きを書き並べたに過ぎませんが辿り付く所は政治の問題です。率直に申せば日本国低迷の要因は農業、食料の位置付けに尽きるでしょう。
先ず、必須は農業参入の自由化です、意欲ある個人企業団体に開放して農山村に労働人口流入を図り過疎地からの復興、高度農業収益経営を活性化し高品質農産品の輸出、大規模農業を導入し多少の補助、支援を条件に農業自由化に転換します。 …自由貿易国に参加し公正な世界市場で製造業の活路を開く英知を結集すべきでしょう。
今の日本を続ける事はエンジンの無いバスが曖昧坂を下って行く光景です、振り返れば出発地は雲の上、行き先不明のノンリタンバスでしょう。       おわり