懐かしのたとえ話

昔はしゃべり言葉やたとえ話など可なり雑多で表現も豊富で面白いです。日常語で記憶にあった無数の言葉から絞って選別してみました。……先ずはお馴染み寅さんの啖呵売などから。
《寅さんの啖呵売など》
四谷、赤坂、麹町、チャヤチャラ流れる御茶ノ水 粋な姐さん立ちションベン(寅さん)
蟻がとう(有難う)なら芋虫やはたち、蛇は25で嫁にゆく(寅さん)
たいしたもんだよ蛙のションベン、見上げたもんだよ屋根やのフンドシ(寅さん)
やけのやんぱち日焼けのなすび、色が黒くて喰いつきたいが、わたしゃ入れ歯で歯がたたない(寅さん)
白く咲いたか百合の花、色は白いが豆腐やの娘、四角四面で水臭い(寅さん)
それを言っちゃお終いよ(寅さん)
《その他》
●桃栗三年、柿八年となりの夫婦はあと一年。
●歳はとっても浮気はやまぬ、やまぬはずだよ後がない。
●蝿は手をする足をする、親父は会社でゴマをする。
●白いばかりが美人じゃないよ、色が黒くて貰い手なけりゃ山のカラスは後家ばかり。

《物事の例え》
だんだん好く鳴る(なる)法華の太鼓……昔は朝晩冷え込む頃に日蓮宗のお会式でうちわ太鼓を打ち鳴らした行列が街を歩き、だんだん祖師堂に近ずくにつれ一段と熱をあげる事かも? 男女の行為の表現によく使われた。 
突然好く鳴る(なる)不動の太鼓……ゴマ祈祷などの行事で本堂の大太鼓が突然大音響で打ち鳴らされます。ま、上記行為と似たものか。
風呂屋の三助……見るだけ! 昔は銭湯の女湯にも三助が出ていました。
ふんどし……馬券、宝くじの結果。 ”よく外れる”
女のふんどし……商売などで損をする。 ”喰い込み”
お寺の山門……ズボン、パンツ、ふんどし。 ”坊主が時々顔を出す”
ションベン出来ません……とは落語愛好者なら落語”道具屋”で大概知っているのですが、また魚河岸などではキャンセルの符丁がションベンだそうです。「売買契約後に売り、買い方のいずれかがその契約を破る事の俗称」と解説した辞書もあります。
馬のションベン……でがらしのお茶などの酷評。昔は何処へ行ってもお茶はつきもので、いい加減な飲食店などは味も香りもない出がらしで、僅かに色がついた程度のお茶?が縁の欠けた湯のみ茶碗で出されたものでした。 
馬糞(まぐそ)の川流れ……ばらばらに為って仕舞う事。例えば旧民主党の解体壊滅は将にこの標本みたいなもの、離合集散し求心力の無いグループの結末を示唆して”どうせ馬糞の川流れ”と云う。 草食動物の馬の糞は繊維質の団子の様なもの、川に投げ込めばすぐにほぐれて形を留めない。
上げ潮のゴミ……大川を流れていった筈のコミが河口近くで上げ潮にのって再び川上の元の場所へ戻ってくる現象。例えば引退したと思われた政治家、芸能人などが何時の間にか昔のように活動している様。好意的に云えば”捲土重来”
世の中は澄むと濁るで大違い…… 刷毛に毛があり 禿げに毛がなし  福は徳なり フグは毒なり。
桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿……植木剪定の常識。桜は剪定で木を弱らせて枯れる事がある。梅は剪定で枝が増えて更に花が盛んで果実の収穫を増やす。
そこで忠冶は考えた……田舎芝居で忠冶赤城の山の決断場面、腕組みしてかんがえる有様が芝居のサワリだった。考え事をする他人の様を揶揄すること。
猫またぎ……旨くない食べ物の事。 猫がよく食べた物でも、旨いものを知ると昔の食べ物などマタイで行ってしまう。
乞食が馬を貰う……プレゼントは相手に相応しいもの。 例えばボロを着た乞食さんでも馬に跨り偉そうに来れば喜捨はもらえないかも、馬は餌は喰う、水はのむ、世話をやけば、本業が出来ず結果は野良馬にするしかない。
タンスの肥やし……ご年配の御婦人など桐のタンスに高価な和服など大事に仕舞い込んで実際には着る機会などない着物などを云う。高齢者の男も結構あります。四季のスーツ、コート、革靴。全く不要。必要品はスニーカー、パンツ、ブルゾン、シャツ類、禿げ隠し帽子で何処でも行く。
ちゃぶ台返し……究極の怒りの行動。ご破算にして仕舞う事。怒りの発露として会食中のご馳走ごとテーブルをひっくり返す行為。但し、昔は一度やると味を占めて度々繰り返すオヤジがいた!
老害……一般的には政治、企業、組織などで高齢者が影響力を与えて運営を阻害している事。 最近お見かけしない巨人軍のドン渡邉恒雄(読売新聞代表)さんは?

《人の仕草と例え》
お天道様が見ている。お天道様の下を歩けない……江戸時代差別された商売の傾城屋(女郎屋)とか、罪を犯した人などの行為や立場。
箸にも棒にもかからない……どうにも、こうにも手が付けられない人、事。
馬鹿と挟みは使いよう……適材適所の意味か。
夫婦喧嘩は犬も喰わない……腹を空かせた野良犬でも喰わない喰えない程の事。人の痴話喧嘩や夫婦喧嘩は誰も敬遠。
犬馬の労……人々が愛玩、使役する犬馬の如く、主に主人の為に細事にわたり尽くす事。
据え膳喰わぬは男の恥……すぐにも食べられる常態、即ち女性の誘いに対して?…
真の闇より無闇が怖い……真っ暗闇と無闇をかけ、例えば安倍総理さまのように知識教養に欠落した方の政策など、怖い!
人の振りみて我が振りなおせ……例えば電車内など不快に感じる他人の行動など、身を持する参考に致しましょう。
身から出た錆び……自分が率先、選択判断した行為が失敗した場合など。
豚もおだてりゃ木に登る……かなり辛らつな揶揄。他人をからかう言葉でTV普及で活況した芸能界で流行ったような気がする?
二兎を追うもの一兎を得ず……多様な事より一事に集中特化した方が成功確立が高い。
女の腕まくり……男から見れば高が知れている事。が、現代は女性の体力向上からも気をつけるべきです!
年寄りの冷や水……不注意の戒め。老衰した人が冷や水を飲んで命取りにも為りかねない万一の事から。
箱入り娘……蝶よ花よと育てられた深窓の娘。結果、社会生活の実態に疎い娘。
金棒曳き……お祭りや夜回りに使う金棒で先端に丸い輪が多数付いていて引き擦ったり、突いて音を出す。 隣近所、周囲などに噂などを触れ回る人(おばさん)の事
天に唾する……上を向いて唾をすれば自分にかかる道理、悪事をすば天罰が即座に下る事。自業自得の意味も。
役者馬鹿……役者としての好ましいイメージに著しく反した言動人格の事。 市川海老蔵さんが御歳33歳の平成22年、西麻布のクラブで、札付きの遊び人仲間達と遊興中に乱闘負傷して警察沙汰になった。
親馬鹿……わが子に対して溺愛する親を見ている他人の目。